Sindell Law Offices, A Professional Corporation.

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Sindell Law Offices, P.C.
7 West 36th Street 14th FL. New York, NY 10018 (Tel)212-459-3800

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雇用に基づいた永住権

雇用をもとに永住権を申請する場合、ほとんどの場合は会社などのスポンサーが申請者となり、永住権を受け取る本人が申請者となるのではない。「管理職として派遣されてきたが永住権を申請したい」というケースを聞く事があるが、「申請にはスポンサーが必要であること」を忘れている場合がある。会社の協力無しに申請は出来ないのである。またスポンサーになる条件として、永住権を受け取る人材に給与を支払うに十分な能力がある事を証明しなければならない。雇用をベースにした申請は以下の 5つのカテゴリーに別れ、それぞれに年間発給数が決まっている。従って仮にそれぞれのカテゴリーにおいて年間発給数より多くの申請者がでれば、永住権発給の順番待ちが生じる(2006年2月現在、日本人に対しては第3カテゴリーにおいて順番待ちが生じている)。

 

★ 第 1カテゴリー (EB1)

このカテゴリーはさらに 3種類に分かれており、いずれも労働許可書が必要ない。

1. 多国籍企業の重役とマネージャー。過去 3年間において 1年以上アメリカ以外の親子関係にある会社で重役か管理職として雇用されており、そのアメリカの関連会社でも重役か管理職として雇用されなければならない。 Eビザまたは L-1Aビザを持っている日本人社員はこのカテゴリー種類に入る資格がある。

2. 顕著な大学教授、研究者。特定の学問分野で国際的に認められており、かつ少なくても 3年は教鞭をとった事があるか、研究を行った経験を持っている事が条件。永住権を取得後アメリカにおいて大学で教職、あるいは、大学、研究機関、企業等でこれに匹敵するようなポジションに就く事を承諾しなければならない。

3. 科学、美術、教育、商業、または運動競技等の分野で並外れた能力 (Extraordinary ability) を持ち、国際的に認められている事を証明できる者が該当する。アメリカに移住してもその分野で活動を続け、米国にとって多大な利益を与える者でなければならない。

 

★ 第 2カテゴリー (EB2)

このカテゴリーはさらに 2種類に分かれており、移民局に申請する以前に労働局からの労働証明書を必要とする。但し、国益に基づく労働証明書免除 (National interest waivers) が移民局に認められた場合、労働証明書は必要ない。

1. 非常に優秀な能力を有する者が該当する。これは第 1カテゴリーの“並はずれた能力”よりは低い基準に相当する。申請者はそのポジションがアメリカに多大な利益を与える者である事を示さなければならない。

2. 知的職業に従事する高学位 (修士号かそれ以上 ) を持っている者が該当する。学士号、および高学位に相当するような経験と教育を組合わせて持っている場合も該当する。

 

★ 第 3カテゴリー (EB3)

このカテゴリーはさらに 3種類に分かれており、移民局に申請する以前に労働局からの労働証明書を必要とする。

1. 学士号を持つが第 2カテゴリーに該当しない場合。

2. 少なくとも 2年の経験を持ち、米国の労働者が不足している職業につく場合。

3. 経験が 2年以下か、学士号を持たない者が米国の労働者が不足している職業につく場合。

 

★ 第 4カテゴリー (EB4)

このカテゴリーは政府が特別に移民を許可する場合に利用される。宗教家などが該当する。

 

★ 第 5カテゴリー(EB5)

新しく事業に投資する者で、その企業が外国人の配偶者や子供以外、少なくとも 10人の正社員を雇用する場合がこのカテゴリーに該当する。基準投資額は $100万だが、投資が行われる地域の状況によって金額は変わる事がある。申請が認められれば 2年間の条件付き永住権を与えられる。 2年が経過した時点で基準に合った投資がされているか調査を受ける。これが認められると永住権の条件が解除される。

 

就労ベースで永住権取得までの期間

永住権を申請してから取得までの期間は、上記のカテゴリーの違いや申請する地域など様々な条件によって異なる。就労ベースの永住権申請のほとんどが 3段階の審査を経らなければならない。まず労働局への労働許可の申請。次に、移民局に I-140と呼ばれる用紙で移民局へ永住権の申請を行う。そして最後に日本にある米国大使館への申請、または別の非移民ビザですでに米国に滞在している場合は米国移民局でステータス変更申請を行う。この 3段階の審査を経ての永住権取得に関し第3カテゴリーではレトログレッションにより仮に第2段階審査が認められても第3(最終)段階へ進めず、永住権取得に大変時間がかかっている(Visa Bulletin)。

 

第 1カテゴリーの優先就業者 (EB1) の永住権申請

通常、移民局に対して雇用ベースの永住権申請をするためには、事前に労働局から労働許可を取得して「その仕事に就けるアメリカ人就労者がいない」ことを証明しなければならない。しかし第1カテゴリーにおいては、この労働許可を取らずに直接移民局に永住権の申請をすることが可能だ。これによって、申請期間が大幅に短縮できることになる。国際的に認められた卓越した能力の保有者、卓越した教授や研究者、海外から派遣されている管理職や重役などが EB-1に該当し、日本人の場合、 3番目の派遣管理職や重役として EB-1に該当するケースが多い。

海外から派遣されている管理職や重役とは、親会社・子会社の関係にある海外の企業とアメリカの企業間での派遣従業員であるということだ。日本の親会社からアメリカの支店へ派遣されたというケースはこれに該当する。また、派遣される従業員は日本の親会社もしくは子会社で過去 3年間のうち 1年以上管理職・重役として勤務していたことを証明する必要がある。但しこれには例外が認められており、その従業員がアメリカ国内にある子会社ですでに 3年以上勤務していた場合には、アメリカに入国する前の 3年間のうちの 1年間が審査の対象となる。法律上の管理職・重役の定義は複雑かつあいまいなものだが、一般的には管理職や副社長などの重役級の役職名を与えられており、相応の決定権限を持っている従業員がこれに該当すると考えられている。ただし、相応の役職名を与えられていなくとも、実質的に業務内容が管理職・重役としての業務に該当すると認められれば EB-1と認められる場合もある。さらに、実際部下が数人いて、その部下それぞれがある程度の責任ある役職についていた事実があれば、この場合の管理職・重役に当てはまる。

管理職・重役としての永住権申請にはまず、 I-140と呼ばれる用紙で移民局に申請する。州によって、移民局の管轄も異なり、また申請期間も異なる。移民局の許可が下りた後、日本の米国大使館での面接申請の予約、または別の非移民ビザですでに米国に滞在している場合は移民局にステータス変更の申請を行う事も出来る。現在は日本の米国大使館で最終審査を受けたほうが永住権を早く取得できる。この場合、移民局はナショナルビザセンターに対して移民ビザ申請の許可が下りたと通知する。その後、約 1カ月でナショナルビザセンターよりの請求書が送られてくるので、それを支払い、さらに 1カ月前後で Packet 3 という面接用の申込書類一式が届く。申込書類提出後約 2カ月前後で面接の通知が届き、通知が届いた日から約 5〜 6週間後に実際の面接を行うことになる。

 

PERMプログラム

残念ながら、全ての人が 第1カテゴリーに該当するわけではなく、殆どの場合は労働許可申請を行わなければならない。該当職種がアメリカ国内で人材の不足している職種であるということを証明するため、スポンサー企業は労働局申請前に広告を出すなどして「真剣に求人活動を行ったが、適格な人材がいなかった」ことを証明することになる。具体的な申請方法は PERMプログラムといわれるもので、これは以前の RIRや Traditionalなどの労働局申請方法に変わり、 2005年 3月 28日より施行された新しいプログラムである。これまでの RIRなどで申請された未処理の申請書類は Philadelphiaおよび Dallasに一時的に設立された Backlogセンターにて処理されている。この PERMプログラムで特記すべき点は労働許可証取得にかかる時間がこれまでの数年から約 45-60日(日本語等条件に入れれば監査対象となるためそれ以上時間がかかっている)に大幅に削減されるということ、そして申請そのものはオンラインで行われるため、Auditがこない限り、最初の申請では求人活動などの具体的な根拠書類を特に必要としない。

一方で PERMプログラムは申請手続きが大変複雑で、将来起こりうる問題を避けるためには注意深い準備と詳細にわたる規則の理解を必要とする。申請が手軽であると言う利点を逆手に取り企業の十分な根拠もなく都合のいいように申請書類に回答して提出する企業はその場合の厳しいペナルティーは避けられない。申請後、労働局は高い確率で申請に不十分な点があることはもちろんのこと、無作為にでも監査対象となる申請を選び出す。もし監査対象となれば30日間の返答猶予期間内に返答しなければならない。それまでに正しい返答手続きを行わないとすれば、将来のその他の労働許可申請に対して更にその先2年間、 PERMプログラムによる申請ができない状況となる。もし仮に申請する権利を剥奪されなかったとしても、ある一定の期間は労働局監視下での求人活動を行わなければならなくなり、結果大幅な時間のロスにつながることは言うまでもない。

PERM による具体的申請手続きとしてはまず申請者はビザ受益者の住む管轄地域の職業安定所より Prevailing Wageと呼ばれる就労予定地域の平均相場賃金に関する情報を取得することから始まる。次に労働局を通しての30日以上の求人活動、日曜日新聞2回の求人広告活動、社内広告活動を決められた期間内に行う(ポジションがプロフェッショナルジョブであれば更に3種類の求人活動が必要)。以上、一通り求人活動が終了すれば、求人活動に関する報告書を作成し、全ての書類は労働局のホームページを通してオンラインにて申請することとなる。申請費用は無料( 2006年 2月現在)で、監査の通知がないとなれば、審査後の認可書または却下の通知書は郵送にて送られてくる。

中でも申請するうえでもっとも重要ななことのひとつが適切なポジション選びと給与額(平均相場賃金)の設定である。なぜならばそれがその後の求人活動や移民局段階での申請に大きく影響してくるからである。例えばマーケティングアナリストとして年間 80,000ドルの給与額を設定するとしよう。恐らく、労働局はその金額を適正であると認めるかもしれない。ただしそこでまず問題となるのが PERM申請過程のひとつである求人活動において求職者が殺到するという可能性である。つまり、給与額の掲載が必要な労働局による求人活動や社内通知において、その高額の給与額がゆえに、多くの米国人求職者ならびに永住権保持者による応募が殺到する可能性があると言うわけである。応募者を不採用とする際には正当な理由が必要なため、仮にポジションに相応しい求職者が現れた場合、申請(求人活動)はそれ以上進まないことになる。さらに、スポンサー企業もそれだけの高額の給与を将来支払うことができるかという問題も考えなければならない。申請するからにはスポンサーとなる会社は当然申請額以上の給与を支払わなければならず、その支払能力があることを移民局申請の段階で財務情報を提示するなどして証明しなければならない。したがって労働局に対してできるだけ低い給与額を許可してもらうことが一つの戦略ポイントとなるため、ポジション選びがたいへん重要となってくる。

 

I-140と I-485の同時申請

前述の PERMは、労働局に提出するものであり、それが許可されれば、次は移民局に I-140という用紙で移民申請をしなければならない。その許可が下りた後の最終段階では、東京のアメリカ大使館での面接か、アメリカ国内での身分変更 (Adjustment of Status) の手続きの 2つの方法がある。

東京のアメリカ大使館での面接による手続きをすると、申込をしてから永住権取得までの期間がアメリカ国内での身分変更の手続きを行う場合よりも現在では早くなっている。しかし 2002年 9月より新しく思考された法律によれば、 2段階目で I-140申請と I-485申請 (アメリカ国内での身分変更の申請 ) が同時にできることとなった。東京のアメリカ大使館での面接を希望する場合はこの法律は当てはまらない。

この新法のメリットとしては、今まで長すぎるアメリカ国内での身分変更の手続きおよび、永住権申請の手続き全体の申請期間を短縮化することである。しかも国内での身分変更申請を移民局に提出する時点で、他の H、 L、 Eなどの有効な非移民ビザを保持していれば、申請中にそのビザが何らかの理由で有効でなくなったとしても、合法的にアメリカに滞在、就労し、なおかつ出入国も自由にできる。従来であれば、 2段階目の I-140の許可が下りるまで、 I-485の申請はできなかったが、この新法により、永住権申請中に、非移民ビザの期限が切れようとしても、従来よりも早い段階で合法的にアメリカに滞在、就労、渡航ができるようになったことも重要なメリットである(ただし第3段階にレトログレッションが発生している場合、その限りではない)。

 

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