When to file 
a Labor Certification

Sindell Law Offices E-Min Newsletter (Vol. 8) - Japanese Article #35


不法滞在者に残された道

    米国に不法滞在している、又はビザステータスの有効期限が過ぎているあなた。このような状況でもし米国外へ出国すれば、その不法滞在が6ヶ月以上であれば3年間、365日以上であれば10年間は米国へ戻ってくることができません。本当にどうしようもないのでしょうか?ちょっと待ってください。


4年前、私たちは同じ状況に置かれ、ステータスを維持できていない人の中にはとにかく労働許可書(Labor Certification)の申請を行った人がいました。2000年12月、新法LIFEによって導入された新規則の一つであった245(i)条(米国に移住しながらステータスを変更して永住権を取得できる)が延長されたことがきっかけで、米国内の多くの不法滞在者がその245(i)条の期限日である2001年4月30日までに集中して永住権申請のための労働許可書の申請を行ったというわけです。そのため4年経過した現在でも労働局ではスムーズに処理できていない当時の膨大な残務を引き起こす結果となってしまいました。(注:この条項は当時ステータス違反で米国に滞在しているため国内でのステータス変更できないが移民ビザに必要な雇用及び家族関係を有していて、ステータス違反以外は移民ビザ申請資格条件を満たしている人のみに適用)


想像してみてください。もしあなたが2001年4月ではなく、2000年12月に労働許可書の申請をしていたとしたら、今頃すでにあなたの永住権は認可されていたかもしれません。それはその期限日までに余裕をもって申請した人がまず審査された結果です。一方、期限日ぎりぎりに申請した人は未だに多くの州でその審査順番を待っている状況です。ましてやLIFE新法の法案が議会を通過していなかった時点においては労働許可書の申請をしていたとしても、誰もそのLIFE新法が現実的に議会を通過するのか、また最終的にどの様な形で永住権取得ができるのか明確に分かる人はいませんでした。


そこで4年前に習い、今後の法律改正および新法の導入で永住権申請が引き続き審査の対象となることを期待して労働許可書の申請を今行うという方法があります。つまり今後、245(i)条や同様の恩赦プログラムが導入されることを期待し、雇用ベースの永住権取得のために必要な最初の最初のステップである労働許可書の申請を行うというわけです。今回のブッシュ大統領の再選により、何かしらの恩赦プログラムかもしくは一時雇用プログラム(米国内での就労受け入れ態勢の軟化も目的とし、米国内の不法滞在している労働者に対し一定の条件のもと、更新可能な3年の労働許可及び渡航許可が発給されるプログラム)が今後導入され議会を通過する可能性は考えられることです。もしそれらが現実のものとなり、すでにその時点であなたが労働許可書を申請していたということであれば、あなたはその労働許可書をステータスを得るために何らかの形で使用することができるかもしれません。


ただそれが本当に認められるかどうかはギャンブルのようなものかもしれません。労働許可書申請のためにお金と時間を費やしたにもかかわらず、結局は無駄に終わってしまう可能性も当然あります。しかしながら現在のめまぐるしい政治的状況を考えてみてください。今回の大統領選挙前はギャンブルとなるであろうと思われたことも、ブッシュ氏が再選した今では、その申請そのものが現実性のある考えとなり得ることは十分にあるというわけです。


現在米国内には多くの不法滞在者がおり、彼らが合法なステータスを取得するためには米国市民と結婚する以外に方法はありません。もちろん今は何もしないでひたすら恩赦プログラムなどが実現となる時が来るのを待つことも一つのオプションです。ただそれでは遅すぎるかもしれません。可能性に賭け近い将来のために今労働許可書の申請を行うことも有益な一つのオプションともなり得るのです。


最後に注意しなければならないことは、不法滞在者による労働許可書の申請には自分が不法滞在者であり、生活のため恐らく不法就労しているであろうということを労働局に報告するという点で固有のリスクを伴っているということです。実際には多くの場合、この事実は無視されているのが現状である一方、労働局に対し労働許可書の申請を行うことで自分の不法滞在を報告していることが、最悪国外追放という可能性に自分自身を追い込んでいるという考え方も捨てることはできません。また移民局については最近の動きを見る限り、職員を増員できない状態で多くの残務を抱えているということもあり、不法滞在への取締りに手が回らず、あまり厳しくないことは事実です。しかしこのことは、必ずしも身の安全を保障しているわけではなく、実際のところ正しい答えは誰も持っていないのかもしれません。ただ言えることは、この労働許可書の申請に関しては雇用ベースの永住権を取得できるという報酬と先程述べたリスクが常に背中合わせであり、その申請を行うかどうかの最終決断は申請者本人にあるということです。