Misconceptions
-Non Immigrant-

Sindell Law Offices E-Min Newsletter (Vol. 10) - Japanese Article #39


非移民ビザに関するよくある誤解

    私たちが受ける様々な非移民ビザに関する質問のうち、同じような誤解をしているケースが多くあります。今回はそれらのうち代表的なものを取り上げ、Q&A方式で解説したいと思います。



1. (質問) 現在私は今年の6月まで有効なF-1ビザスタンプを持っており、学校が発行した有効なI-20をもとに学生としてアメリカに滞在しています。私はそのビザスタンプの有効期限が切れるまでに帰国し、新しいビザスタンプを取得したうえでアメリカへ再入国しなければならないのでしょうか?もしその有効期限が切れた状態でアメリカに滞在し続けると不法滞在になってしまうのでしょうか?


(答え) いいえ

ビザスタンプはアメリカへ入国する際の単なる通行手形のようなもので、アメリカでの滞在期間の決め手となる書類はI-94と呼ばれる通常アメリカへの入国時にパスポートにホッチキスで止められるもので、I-20と合わせて初めて効力を持ちます。あなたの場合、F-1の学生としてアメリカへ入国していますのでI-94には滞在有効期限としてD/Sと記入されます。それはステータスが有効である限り滞在が可能であることを意味します。この場合現在あなたが所持しているI-20に記されている有効期限が正式な滞在有効期限となります。もちろんアメリカに滞在し続けるためにはその学校に通っていることが必須となります。ただしビザスタンプの有効期限の過ぎた今年の6月以降にアメリカを離れると言うことであればアメリカへ同じF-1ビザにて再入国するためには在外アメリカ大使館・領事館にて新しいF-1ビザスタンプを取得しなければなりません。



2. (質問) 私の夫はH-1Bビザを所持しており、私は配偶者として現在H-4ビザにてアメリカに滞在しています。聞くところでは、H-4ビザなど配偶者ビザ保持者に対して就労許可書(Work Permit)が与えられていると聞きました。これは本当ですか?


(答え) いいえ

通常、H-1などの就労ビザ保持者の配偶者が就労許可書を取得することはできません。数年前、移民局は特例としてEビザ及びL-1ビザ保持者の配偶者に対してのみ就労許可書を発行しています。しかしH-4ビザ保持者には就労許可書は与えられません。



3. (質問) 現在私はH-1Bを保持しており、つい最近勤めている会社からレイオフの通告を受けました。聞くところによると退社後60日間は合法的にアメリカに滞在できるらしいのですが本当なのでしょうか?



(答え) いいえ

H-1Bビザ保持者には退社後の滞在に対するグレースピリオド(猶予期間)は存在しません。移民局の見解では失職した時点でステータスがなくなるとしています。私たちはこのような質問に対して、不法滞在とならないようにできるだけ早く米国を離れるか若しくはできるだけ早く他の仕事を見つけるようアドバイスしています。例えばもしあなたが失職後30日以内に仕事を見つけることができたとしましょう。その場合、移民局はその独自の裁量により失職から再就職までの期間を延長期間として認めることもあるかもしれません。ここで覚えておいて欲しいことは、アメリカでの不法滞在が180日未満であれば特に罰則はあないということです。ただその後、在外米国大使館・領事館にてビザ申請をする際に影響が出てくるかもしれません。特に永住の意思があってはならない非移民ビザ申請においてはアメリカ滞在が一時的な就労のためであり任務完了後は自国へ戻ると言う意思を示さなければならない場合は影響がでてくるでしょう。



4. (質問) 私はアーティストであり、アーティストビザを申請できると聞きました。そのようなビザがあるのですか?


(答え) いいえ

いわゆるアーティストビザと呼ばれるようなビザはありません。一般に言われているアーティストビザにはO-1ビザが最もあてはまるかもしれません。このビザは科学、アート、ビジネス、スポーツ、教育などの分野で並外れた能力を持つ人に対して発行されるものです。もっとも誤解が多いことの一つに自分がアーティストと呼ばれていればそのアーティストビザを取得できると思い込んでいることです。一般にO-1ビザの発行はある分野においてトップの地位に立つ人が資格条件を満たします。たとえば記事を提供したり、輝かしい賞を受賞したり、またはその分野のトップや関係者から高く評価されている場合は、O-1ビザの資格を満たすと見なされるかも知れません。O-1ビザはアーティストに限ったビザではありませんがアーティストも条件が揃えばO-1ビザを申請できるでしょう。



5. (質問) もしアメリカの不動産を購入するかアメリカに多額を投資すればE-2ビザを申請できると聞きました。これは本当でしょうか?


(答え) いいえ

E-2ビザ取得は単に投資を行うだけで可能となるものではありません。多くの人がもしアメリカの銀行に$300,000を預金すればアメリカに投資したことになり、E-2ビザ取得のための条件を満たすと勘違いしているケースがあります。ここで具体例を挙げますが、まずあなたは日本国籍をもつ外国人だとしましょう。まず注意する点は投資を考えている業界に応じて相当する投資額は様々であるということです。さらにその投資金は活動的(アクティブ)なものでなければなりません。例えば単なる移住用住宅や土地の購入、銀行への資金移動、証券への投資等は非活動的な投資となります。一方ホテルやアパートに投資を行い、アメリカ人従業員を雇用し活発な活動を行っている場合などはその限りではありません。ここで言う投資金とは例えば$300,000であればすでに投資されているかまたは投資予定(この場合投資を証明する契約書等が必要)のもので確実な場合に限ります。更にその$300,000という金額がある分野において相当額であれば、次は申請者本人が重役または管理業務を行うための特殊技能を持っていることを示す必要があります。それらをもとにしてE-2ビザ申請は在外米国大使館・領事館または米国の移民局に対して行うことになります。



6. (質問) 現在私はビザウェイバーにてアメリカに滞在しています。聞くところではもしアメリカを一時的に離れ、カナダかメキシコに行って戻ってくれば更に90日間の滞在が可能になると聞きました。これは本当でしょうか?


(答え) いいえ

通常アメリカからカナダ、メキシコへの30日未満の渡航は既に所持しているI-94がそのまま維持されます。例えばアメリカ入国後60日目でカナダまたはメキシコへ渡航するとしてもそのI-94の有効期限は引き続き残り30日となります。もしそのI-94の有効期限を過ぎた場合アメリカへの再入国が認められるかどうかは入国審査官の裁量に委ねられることになります。つまりアメリカに観光で既に90日を過ごしている状況でさらに観光を目的としたアメリカ入国に対して審査官を納得させることができるかということです。最近私たちはI-94が有効期限を過ぎていないにもかかわらず、新しいI-94を取得したと言う話を良く聞きます。これは法律上はありえないことですが、最終的な判断が入国審査官であり、彼らを説得できたり、または間違いにより更に90日間有効なI-94を取得できることもあるでしょう。しかしI-94が取得できたとしても新しいI-94の取得は自動的に行われることではないことを考えると、新しいI-94を取得できたということは運が良かったことだと解釈してください。