PERM has arrived

Sindell Law Offices E-Min Newsletter BREAKING NEWS - Japanese Article #5


   PERMプログラムについては労働局による3年前の発表以来、これまでなかなか進展が見られませんでした。しかし遂にPERMプログラムが2005328日に施行されるという正式発表がありました。

PERMプログラムに関する規則は322ページもの長さにのぼり、その内容はたいへん複雑なものです。それはこれまでの労働局への申請過程を根底から変えるもので、その322ページもの規則を数ページに簡潔に説明するのは大変困難なことです。しかし今回は皆さんにこのPERMプログラムの規則の中でも特に重要な点をプラスの側面及びマイナスの側面の両方から紹介するとともに、その手続き内容についても詳しく紹介したいと思います。またPERMプログラム施行後も随時、当プログラムに関する記事を皆様に提供していこうと考えております。

なお現在の通常またはRIRによる労働許可証の申請はPERMプログラムが開始される2005年3月28日の時点で終了となります。つまり2005年3月28日以降の申請は全てPERMプログラムによる申請と言うことになります。ただし、PERMプログラム施行日の2005年3月28日より前に提出された通常またはRIRによる申請審査は引き続き現在の規則に従って行われることになります。

プラスの側面

なんと言っても特記すべき点は労働許可証取得にかかる時間が大幅に削減され、労働局の見解によるとその期間が約45−60日程になるということです。従って永住権を短期間で取得するためにはこのPERMプログラムが施行される今が絶好のチャンスです。ただし、これは私の意見でもあるのですが、PERMプログラムの時間的恩恵を受けることができるのは本当に限られた期間だけかもしれません。最近の例を見ると特に移民ビザ申請数の多いインド人、中国人、フィリピン人に対しては永住権取得には更なる特別のBACKLOGがあり、これら未処理分の申請書類が多いことから永住権取得までに大変時間がかかっています。PERMプログラムについても同様で、たとえ多くの人がPERMプログラムを通して短期間で労働許可証を取得できたとしても、次の段階である移民局申請(I-140申請)、特にEB-3(専門職者および技能労働者カテゴリー)においては永住権取得までに遅れがでる可能性があると言うことです。つまり短期間で労働許可証を取得できる一方で、移民局によるその後の審査に更に2〜3年かかることも考えられると言うことを意味します。恐らくそのような状況がPERMプログラム施行後すぐの6ヶ月から1年の間に起こるであろうと予想され、永住権取得への申請過程全体を考えると、その期間を逃がすことでPERMプログラムの時間的恩恵の機会を失うかもしれません。ただしEB-2(修士号以上の学位を持つ専門職カテゴリー)にて申請を行う場合は、EB−3とはまた別のビザ発給枠がある為、長い目で見るとPERMプログラムの利点を最大限に活用できるでしょう。

マイナスの側面

PERMプログラムは大変複雑で、将来起こりうる問題を避けるためには注意深い準備と詳細にわたる規則の理解を必要とします。PERMプログラムは米国内での確定申告のようなものです。米国で確定申告する際、基本的には各個人の収入と支出額を明確にします。通常IRS(米国税庁)からの要求がない限り証拠書類は提出しません。PERMプログラムも同様で、労働許可証の申請は単に申請書に回答を埋めるだけで労働局に提出する事ができます。労働局はその権限により証拠提出を要求することなく自動的に提出書類を認可することもあれば監査対象として証拠の書類を提出するよう要求することもできます。従ってその申請の利点を逆手に取り企業の十分な根拠もなく都合のいいように申請書類に回答して提出する企業も出てくるのではないかと考えます。ただ注意しなければならないのですが、IRSに関しては全申告のうち1%未満が監査対象となる一方、労働局における今回の申請の場合はその確率が25%程になると言われています。もし監査対象となり30日間の返答猶予期間内に返答しないか又は正しい返答手続きを行わないとすれば、将来のその他の労働許可申請に対して更にその先2年間、PERMプログラムによる申請ができない状況となってしまいます。もし仮に申請する権利を剥奪されなかったとしても、ある一定の期間は労働局監視下での求人活動を行わなければならなくなり、結果大幅な時間のロスにつながることは言うまでもありません。従って労働許可証の申請には絶えず注意が必要で、監査対象となることを見越した正当な申請をする必要があります。

手続きについて

それではPERMプログラムの規則及びその手続き方法について詳しく紹介しますが、それでもなお要約に過ぎないことをご理解ください。

PERMプログラムによる申請でまず最初に行うことは、申請者本人の住む管轄地域の職業安定所(SWA: State Workforce Agency)よりPrevailing Wageと呼ばれる就労予定地域の平均相場賃金に関する情報を取得することです。一旦その平均相場賃金を確立できれば、次に職業安定所に対して求人活動の開始の旨の報告をし(職業安定所によりその後30日間求人活動がなされる)、その後、日曜日に新聞2社に対して求人広告を出すことになります(ただし、その2社の求人広告は同じ日の日曜日であってはなりません)。これらの手続きは労働許可証の申請からさかのぼって少なくとも30日前までに行っておく必要があります。それに加えて申請のポジションがプロフェッショナルジョブに相当すれば更なる求人ステップがあります(詳しくは後で紹介します)。以上、一通り求人活動が終了すれば、求人活動に関する報告書を作成することになります。また報告書には、米国人求職者の不採用の理由を明確にしなければなりません。それら全ての書類は労働局のホームページを通してオンラインにて申請できます。その申請に対する労働局による返答はそのオンライン申請から45〜60日で、許可がおりればその許可証は郵送で送られてくることになります。逆に労働局が許可しない場合は追加情報を要求する旨の通知を送る事となり、企業は30日以内に各書類を揃えて提出しなければなりません。また監査が決定すると、監査対象の企業はPERM申請以外の部分でもペナルティーが発生するかも知れません。

第一ステップ―平均相場賃金について

これまで同様、申請者本人は自分が就労する地域およびポジションに対して相応しい平均相場賃金を給与として受け取らなければなりません。これまではスポンサー会社はあるポジションに対して平均相場賃金の95%までの支払いが認められていましたが、今回のPERMプログラムによる申請では、H-1Bの申請と同様、平均相場賃金の100%を支払う事が義務付けられます。更にこれまでは平均相場賃金はエントリーレベルとシニアレベルの2種類から決定していましたが、今後はその間に新しく2つのレベルを設けることで合計4つのレベルから相応しい平均相場賃金を決定することになります。

手続き上はまずスポンサーとなる企業もしくは申請を代行する弁護士が管轄地域の職業安定所を通じて平均相場賃金を査定する必要があります。平均相場賃金の決定は各州でそれぞれ異なります。また現時点ではこの賃金データ取得にどれくらいのプロセス期間がかかるか労働局による制限はありません。ただし今回の規則では迅速なプロセスを行うことになっています。平均相場賃金を決定する際、スポンサーとなる企業は一般的に社内独自の調査データを使用することもあるでしょう。その場合は労働省が公表している特別基準に見合うものでなければならなくなっており、メディアンによる賃金を公表している調査データや総合的データのようなデータは以前より受け入れ易くなると予想出来る半面、やはりこれら調査データの使用は適法性の判断も必要とされるため、審査の遅れの原因となるかもしれないということにご注意ください。通常労働局ではこれら賃金データに関して、以前から既に取り扱った事のあるデータであれば、特に時間を掛けて適法性の有無を判断しないまま承認するべきだとされています。ただ、確実性を求めるのであれば、最も簡単にその賃金を決定する方法としてはOES Wage Surveyと呼ばれる賃金データバンクを使用することです。これは各職業安定所が平均相場賃金を決定するために最も使用されています。平均相場賃金を決定する際、スポンサーとなる企業は保障されているボーナスやコミッションを賃金の一部として追加で考慮できます。もしそれらが保障されていないなければ規則上、賃金の一部として加えることはできません。なおこれまで同様、申請者本人に対して支払われる賃金は永住権が認められた時点で支払われる金額となります。就労予定のポジションに関する求人広告には必ずしも明確に賃金のことまで明記しなくても良いことになっています。しかしながら社内における掲示案内ではこれまで同様、支払われる賃金額をはっきり明記しなければなりません。通常、最低金額を100%の平均相場賃金として支払う給与額を明記することになります。その他注意すべき点は看護師のポジションのようなSchedule Aポジションに関することで、現在では職業安定所からの平均相場賃金が必要です。仮にスポンサー会社がその賃金額に同意できない場合は、捕足の情報の提出を行うか、新しい平均相場賃金を要求するか、又はその決定を強くアピールことになります。


社内広告

これまで同様、平均相場賃金の取得後、スポンサーとなる企業は少なくとも10日間(土日・休日を省く)その雇用の通知を社内掲示しなければなりません。その通知は労働局申請の30日から180日の間に掲示されなければならず、その掲示内容はこれまでと同様です。

社内通信

もしスポンサー会社が社内掲示やインターネットによる社内掲示システムを使用していれば、それを通常通り使用して掲示しなければなりません。

作業指令

次にスポンサー会社が行わなければならないことは、申請予定のポジションに対し、職業安定所に30日間の求人活動を開始する旨の報告をしなければならないということです。このことは労働許可証の申請を行う少なくとも30日以上前に職業安定所からこれら求人活動の作業指令に基づき広告が提出されていなければならないことを意味します。

広告

次は広告です。スポンサー会社は就労を予定している地域に一般に発刊されている2種類の日曜日新聞に求人広告を出さなければなりません。その広告は労働許可証申請の180日から30日前の間に行わなければなりません。

広告には以下の情報を明記しなければなりません。

1.会社名

2.就労予定地域

3.米国人求職者に対しても十分に分かるように書かれた仕事内容(経験者募集や最低学歴の明記も含む)

給与額や必要事項の全ての説明は必ずしも必要ではありません。もし申請する職務がプロフェッショナルジョブに相当する場合(PERM規則の付録に詳しい職務リストが記載されている)は、更に3種類の求人活動が必要となります。スポンサー会社は次の中から3つを選び求人活動を行わなくてはなりません。

1.     ジョブフェアー

2.     会社のホームページ

3.     会社以外のジョブサーチ専用のウェブサイト 

-例えばニューヨークタイムズ紙などは一つの広告を出せば、通常同時に同じ求人情報が同紙のホームページのクラシファイド・セクションにも掲載されます。このような場合は会社以外のウェブサイトとして認められます。

4.     大学等のキャンパス内での求人活動

5.     業界誌又は専門誌

6.     公共機関ではない人材派遣会社

7.     求職者紹介プログラム

8.     地元紙(妥当であれば)

9.     ラジオ又はテレビによる広告

労働局への申請前30日以内に行うことが出来るのはこの3つのうち1つの広告のみです。それ以外は180日以内ということになりますのでご注意ください。

求人活動報告書

これら求人活動が終わればスポンサー会社は求人活動のステップ及びその結果を明記した報告書を準備することになります。その求人活動報告書は米国人求職者全体の応募者の数、そして不採用となった主な理由を含んだものでなければなりません。更に労働局は求職者に対する不採用の理由毎に仕分けされた履歴書のコピーを提出するよう要求するかもしれません。ただし今回の規則では、米国人求職者個人の名前を報告書に記載する必要はないことになっています。

これら求人活動報告書ならびにその他の補助書類は申請日から5年間保管しておかなければなりません。

米国人求職者の不採用

もし米国人求職者が会社の必要条件を満たさないということであれば、不採用となります。しかしながら米国人求職者が正当な期間における職業訓練で取得できるような能力が不足しているということが不採用の理由とすれば、それは不採用の正当な理由とはならず、結果的にはその米国人労働者は会社の必要条件を満たすこととなります。

申請

これら求人活動が終わればスポンサー会社はETAプロセッシングセンターにオンライン又は郵送にて労働局からの職業認定書を申請することができます。オンラインによる申請はwww.plc.doleta.govより行うことができます。この職業認定証の申請段階においては申請費用はかかりません。

申請中のケース

すでに労働許可証の申請を行っているとすれば、今回の規定では職業安定所による広告の作業指令を行う前に前の申請を撤回し、再申請することができます。弊社で扱っている殆どのケースはRIRによる申請で、これらの99%が職業安定所の作業指令を必要としません。従って現実的にはそれらのケースは撤回可能です。もし申請中のケースがうまく撤回できればPERMプログラムに移行できるでしょう。EB-3カテゴリーの遅れの予想を考えると、この移行はとても重要で、元々の申請日を利用することで審査の遅れを和らげることができるでしょう。再申請のケースはすべて、求人活動、最低条件、業務用必要不可欠とされる能力、監査のプロセス、そして平均相場賃金を含め、PERM規則に則ったものでなければなりません。

問題

申請中のケースは全く同じ職業においてのみ撤回、そして再申請が可能となります。つまり、同じスポンサー会社、同じ外国人、同じジョブタイトル、同じ職務内容、同じ最低条件ということです。問題となるのはそれらが同じではない場合で、申請中のものは有効でなくなり、移行のために使用することはできません。もしH-1bビザの7年目以降の延長申請を行うために労働許可証の申請が必要であるとすれば、申請中のケースを撤回する前に十分に全ての内容を分析することが大変重要となります。もしその提出したケースが同じであるかどうかについて疑問視する場合、労働局がその問題を解釈するまで待つのではなく、一から申請を始めた方が、時間のロスもなく良いかも知れません。

例えば、もしスポンサーとなる会社が組織改革を行ったり、新しくEmployer ID番号を取得した場合は労働局はその申請を同一であるとは解釈しないかもしれません。また会社が移転して就労地区が変わる場合においても同様に労働局はその申請が同一であるとは気づかないかもしれません。更に以前の申請では平均相場賃金を100%以上としていない場合もまたその申請が同一ではないと見なされるかもしれません。

各ケースを上手く進める為には

これまで同様、特殊能力の必要性(Business Necessity)を証明する為の書類の提出は認められます。Business Necessityを確立する為には、スポンサー会社はその仕事にはある特殊技能が必要不可欠である事を証明しなければなりません。例えば、Business Necessityは外国語に関して使用できます。職場においてBusiness Necessityとして認められる外国語とはスポンサー会社の顧客、従業員、契約業者の大多数とその外国語でコミュニケーションする必要がある場合を含みます。維持される情報は英語を話すことのできないスポンサー会社の顧客または従業員の数や割合、外国に市場を拡大する際の計画、そしてなぜその職務がそのような人達と頻繁なコミュニケーションをとる必要があるのか、等を含みます。またスポンサー会社は通常そのような人を雇うか又はそれが業界の慣例であるということを示す限りにおいては、これまでと同様、職務の組み合わせが可能となります。

経験

興味深い変更内容として職務経験があります。労働局はスポンサー会社で働いて得た経験は労働許可証に必要な経験の必要条件に対しては利用することができないと言う姿勢をとってきています。今回の新しい規則では、同じスポンサー会社で得た経験が労働許可証取得に必要とされている仕事に十分適しているということであれば認められることになっています。ここで言う十分な適応性とは、同じ職務による必要な仕事が就労時間の50%以上であるということです。また労働局は外国企業のように関連企業に関してたいへん自由主義的な姿勢をとっており、今回の新しい規則ではもしスポンサー会社が同じTax ID番号を使用しない場合には労働許可証申請のために経験を使うことができるとしています。つまり、外国や子会社などの関連会社で得た経験は使えるかもしれないということです。

解雇

もしスポンサーとなる会社が申請予定の職務に就いている米国外国人を解雇した場合は、労働許可証申請前の6ヶ月以内に行った解雇について十分検討しなければなりません。つまり、解雇をした事がある事実は、申請の妨げとなる、という事です。

労働局による監査調査

私はこの記事においてPERMプログラムの中でも特に重要な点を紹介してきました。そしてこの新しい規則では労働局による審査が甘くなったと誤解している方もいるかもしれません。しかしながら手抜きによる申請でもし審査官によりその申請が十分に規則に従ったものではないと判明された場合には大変厳しい罰則が課せられることになります。

労働局は受理した労働許可証申請を監査対象とする際、その明らかな不足原因がある場合は当然のこと、無作為に選び出し監査対象ともします。もし監査対象となったら、そのスポンサー会社は30日以内に証拠となる書類の提出を要求され、もし、30日以内に返答しないと言うことであれば申請は却下されます。更に却下後その先2年間は会社として他の労働許可証申請を行なう場合、労働局の監視下で求人活動を行わなければななくなります。つまり期限内に返答しない場合はその会社はその2年間、PERMによる申請ができなくなることも意味します。労働局監視下での求人活動とはこれまでと同じもので、更なる時間のロスにつながり、結果、労働許可証取得までの審査が遅れる原因となります。

最終結果

労働局は認可書または却下の通知書をEmailか又は郵送にて送ることになります。最終的な通知はスポンサーとなる会社か又は申請を代行している弁護士に送られてきます。もしそれが却下の通知であれば 再検討の旨の要請を行なう事が出来ます。もしくは再度新たに申請を行う事も可能です。

申請認可後の却下

労働許可が認可された後、移民局、労働局または国務省により詐欺行為や故意の偽りがあると見なされればその労働許可証は無効となります。もし詐欺行為が最終的な労働許可証の認可が下りる前に発覚した場合、労働局は移民局に調査のためその問題を言及することになります。もし90日後、刑事告発のような他の手続きやReceiptが提出されることがなければ、労働局はその申請審査を続けるかもしれません。労働局は更にまたもしその申請が正当であることを証明できていないと見なせば、その申請を無効にすることもできます。この場合、労働局はスポンサー会社に通知することとなり、その会社は労働局の通知に対して反論し得る証拠を30日以内に提出しなければなりません。これについては国務省及び移民局にも告知される事は言うまでもありません。

結論

この記事から皆さんもお分かりと思いますが、この手続きは大変複雑で、時間を要する上、RIRによる申請に比べて細心の注意が必要となります。この最大の利点はスピードで、逆に難点はこの永住権のプロセスはもはや従業員の為だけの申請ではなくなる、という事です。つまり雇用主と従業員が一団となり、労働局に対して書類の提出等を行なわなくてはならないという事です。スポンサー会社にはいち早くこの手続きに馴染んでもらい、必要書類を確実に揃え、監査対象となっても罰則を受けないように期限内に確実に返答を出すということを理解してもらうことが大変重要になってきます。

私たちはこの新しいプログラムが永住権取得に明るい光をさし、その施行後、そのシステムがより明確になり皆さんにとって便利なプログラムとなることを期待しています。

弊社(NYオフィスのみ)では今後、PERMプログラムに関するセミナー開催を予定しております。当セミナーに参加を希望される方は遠慮なく弊社までご連絡ください